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連載|古図面の旅

第4回 三田小山町 松方公爵邸(明治38年11月)[変わるものと、変わらないもの]

住谷 覚

今回はジョサイア・コンドル設計の三田小山町の本邸に落成したルネッサンス様式の洋館をご紹介したい。残された図面の中に平面図と2種類の立面図があった。竣工後の古写真と見比べると、どうやら立面図は当初案と変更案らしい。施主要望であろうか、プランが変わり、当初案のシンメトリーを意識した整ったファサードはアシンメトリーに変更されている。しかし、図面をよく見てみるとベランダ出入口廻りのスパン割や窓枠のディテールなどは変わっていないことに気づく。プランは変わっても、コンドルのデザイン・ボキャブラリーはきちんと残されている。これは写真からは解明できない情報であり、まさに残された古図面が現在に伝えるメッセージである。ちなみに、戦災による焼失で再建された建物が今日のイタリア大使館。松方邸の面影を建物に見ることはできないが、明治期の面影は庭園に随所にとどめられている。

三田小山町 松方公爵邸 図面

上段:1、2階平面図(当初案)
中段左:ベランダ側立面図(当初案) 中段右:ベランダ側立面図(変更案)
下段左:出窓側立面図(当初案) 下段右:出窓側立面図(変更案)

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三田小山町 松方公爵邸