WORKS

Vol.9

意匠・プランニング

レール照明

2019/12/26

カーテンウォールを
走り抜ける照明列車。

カーテンウォールをライトアップする照明システムです。ガラス壁とバックパネルの間にLED間接照明を設置。コンピュータ制御された照明が建物を自在に演出します。この照明はメンテナンスシステムにもご注目。テナント内装を撤去しなくても、光源をまとめて交換することが可能です。秘密はカーテンウォール下枠に設置したレール。その上を照明列車が走り抜け、限定された点検口から器具をまとめて引き出し可能なシステムです。

カーテンウォール内に設置する移動式照明システム

カーテンウォールに照明システムを組み込むとき、課題となるのがメンテナンス時のアプローチ方法です。そこで開発されたのがこのシステム。従来はテナント内に立ち入って、一台ずつ照明器具を交換していましたが、テナント内装壁に多数の点検口を設置するか窓際に通路を設置しないと照明器具にアプローチできませんでした。こちらからアプローチが難しいのであれば、器具の方から来てもらえばいい。カーテンウォールの奥行きは300mm。下枠にレールを敷いて、その上に光源をはめた台車を乗せます。台車を何両にも渡って連結し、建物の横幅いっぱいにまで繋げます。この状態で設置は完了。メンテナンス時にはフロアの限定された点検口からこの台車を芋づる式に引き出すと、照明システムをまるごと回収することが可能です。

台車の摩擦係数と車輪の直径を計算

初の採用事例はKITTE博多のファサード。ガラス壁の内側に着脱可能なバックパネルを設置した外壁(Vol.8「カーテンウォール傾斜バックパネル」参照)です。バックパネルは上向き、下向き交互に傾斜させることで全体が市松模様になるのですが、ここでは下向き傾斜パネルの下端だけにLEDアッパーライトを設置しました。光源を装着するのは車輪のついた台車で、これを十数両連結します。台車の下にはコの字形のアルミ金物レールが敷かれ、端から引き出すことが可能です。台車の摩擦係数や障害を乗り越える車輪の大きさも計算し、大人1人が手で引き出せるように調整しています。金属の台車同士をヒンジでピン接合しているので、伸縮せず正確な位置に停車します。

外壁の厚みの中に、
1本のレールを敷設する
照明システム
[特許出願中] 特願2016-60160